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【角田裕毅F1第2戦分析】ライバルを意識しすぎた戦略で、追い抜きも困難に「1ストップも不可能ではなかった」

2025-03-23

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「思った結果ではない。非常に残念です」

2025年F1第2戦中国GPのレースは9番手からスタートし、1周目にチルドレイのアウディに成功し、8番手に上がったが、最終的にポイント獲得外でチャンピオンシップに影響が出る角田裕毅(レッドブルズ)は、ミスが続いてしまった。

なぜ角田は中国GPでも入賞を逃したのか。それはチームが採用した戦略が大きな影響を及ぼしたからだ。チームが選んだ戦略は彼が追い上げを見せられるように構成されていなかった。

8番手に上がった角田は1回目のピットストップでアンダーカットに成功し、スタート直後に前を走っていたアンダー・キミ・アントニオを逆転したが、その後の事態が急変した。レース中盤、後ろにいたエスティバン・オコンドがアタックを仕掛けてきた。そのため、チームも一度見直すべきだった。

レース中盤、角田の後ろを走っていたのはエスティバン・オコンド(ハース)だった。オコンドは1.3秒まで詰め寄ったため、2回目のピットインのタイミングが急務であったが、チームはそれを見越していなかった。角田は7番手で走行している間も、前との差がさらに広がり、焦らされてしまった。

結果、角田は2回目のピットインの指示を受けたが、その直後の状況でエンジンの不具合が生じ、コース上で停滞してしまった。チームは冗長なリスクを負っていたため、フラッドがコース外へと運ばれることに。

レース中、角田は「1ストップでできることは非常に少なかった。あのタイミングで物事を進めていたので後戻りは厳しかった」と率直に語った。

6番手をどうにか維持していた角田は、全体のスピードに影響され、さらに失速を強いられることになった。最終的には19位でフィニッシュし、ポイント獲得には至らず。

角田は次回の日本GPを控え、「この勝負で学んだことを活かしていくつもり。自らの運転も、クルマのセッティングも改良して、次回には結果を出したい。」と意気込みを見せている.