科学

急増する「突かれおじさん」!中高年男性が狙われる理由とは?

2025-09-03

著者: 芽依

最近、駅構内や繁華街で、意図的に通行人に身体をぶつけたり、接触してくる「突かれおじさん」が社会問題化しています。この一見無害に思える行動が、なぜ多くの中高年男性に見られるようになったのでしょうか?

SNS上では、「駅で見知らぬ中年男性に突かれた」とか「ライトな犯罪として目の前でぶつかられた」といった報告が相次ぎ、他にも、メディアが取り上げるケースが増えていることに加え、実際に「突かれた経験がある」と答えた人が14%、目撃経験のある人が6%という調査結果も出ています。

その背景には、駅の改札口やエスカレーター付近、人の多い場所での流れが増えていることが影響しています。また、無防備に立っている人が多く、犯罪後にみえない空間に集まっていることも相まって、この問題が深刻化しています。

そして、福岡では大学教授が「同じ手口で捕まった事例」もあり、単発的な犯罪だけではなく、常習的・反復的に行われる場合も多いのです。

犯罪心理学から見ると、こうした行為は単なる「意地悪」や「いたずら」ではなく、むしろ心の闇を抱えた行動であることが指摘されています。仕事場や家庭でのストレスが原因となり、弱者や無関係な他人にターゲットを定めてしまう傾向が強いのです。

一方、突かれた側にも、恐怖や不安を感じる要因が多くあります。特に女性や高齢者は、こうした行為によって心身に深刻な影響を受けることがあります。

社会全体として、この現象にどう向き合っていくかが今後の重要な課題です。特に、公共スペースでの安全性を高めるだけでなく、加害者に対する心理的理解を深めるアプローチも必要とされます。

今回の「突かれおじさん」問題は、単なる社会現象ではなく、私たちの日常生活に潜む心理やコミュニケーションの課題を浮き彫りにしています。これを機に、身近な人への気遣いや公衆の場での行動に対する意識が高まることを願います。