急増する「梅毒」、手足口病や皮膚病と間違える人も?「治療は注射1本」早期の検査・受診を産婦人科医が薦めるワケ
2024-12-23
著者: 健二
急増する「梅毒」、手足口病や皮膚病と間違える人も?
性感染症「梅毒」が、50年に一度といわれる規模で広がっている。国立感染症研究所によると、2024年の感染報告件数は全国で累計約1万3千人を超える。昨年記録した過去最多に近づいている。「もしかしたら自分も…?」と気になる人もいれば、症状の検査や性感染症の受診は、なかなかハードルが高い。しかし、クリスマスや年末年始のような開放的になる時期を前に、正しい知識を得て、自分を大切に守ることは重要だ。性感染症に詳しいクリニックの方から、「梅毒」の症状や検査、治療について聞いた。
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・マッチングアプリやパパ活も影響、長い潜伏期間と症状の合致に不安が広がる
――現在、50年に一度の規模で「梅毒」が流行しているそうですが、登院の現場でもそのような実感はありますか?
「はい。昨年までは月に1、2件でしたが、今年に入って月に10件程度と増加しています。梅毒はウイルスではなく、細菌で感染します。第1期〜第3期に分かれていて、最初は皮膚に発疹ができたり、熱が出たり、リンパ節が腫れるなどの症状が見られます。その後、放置すると第2期や第3期に移行し、全身に合併症が現れる恐れがあります。特に注意したいのは、これらの初期症状が他の病気と間違われやすいことです」とのこと。
――そういった他の病気と間違えるというのは、具体的にはどのような症状が考えられますか?
「手足口病や皮膚病、あるいは風疹などとも間違えられやすいです。そして、軽い症状の場合、病院に行かずに済ませてしまう人が多いのも事実です。ただ、早期発見が重要ですので、少しでも気になる症状があった場合は、すぐに受診して検査をお勧めします」と強調します。
――梅毒の治療についてはどうなっていますか?
「注射1本で治療できます。投薬治療とは異なり、一回の治療で効果が期待できるため、注射を受ければ症状の改善が見込めます。ただし、早期の受診が必要です。進行している場合は、治療が難しくなるので注意してください」とのこと。
――特に若い世代の方が「もしかしたら自分も」と不安になるのは、SNSやマッチングアプリの普及も影響しているのでしょうか?
「そうですね、様々な出会いの場が増えていることで、自分自身の感染リスクに対する意識が希薄になっている傾向があります。また、20代、30代での感染者が特に多いのが現実です」と話しました。
最近の調査では、梅毒に感染すると感染後の数週間経ってから、皮膚に赤い斑点や発疹ができることが一般的ですが、一部の方は、これと似た症状が現れることもあり、そのために他の病気と混同することが多いです。もし、自分に不安な症状が見られたら、専門の医師の診察を受け、検査を受けることが大切です。自分の健康を守るためにも、早期の対応が求められます。「あなたの健康を守るために、今すぐ行動しよう!」と強調する医師がいます。