スマートフォンのフラッグシップ。今年度のApple（アップル）ならiPhone 16シリーズ、Google（グーグル）ならPixel 9シリーズ。

各シリーズはスペックやサイズが異なる複数モデルで構成されていますが、シリーズの基本となるのは、PlusやPro、SEなどの取っつきにくい“無印モデル”です。iPhone 16シリーズなら「iPhone 16」、Pixel 9シリーズなら「Pixel 9」ということになります。

シリーズ内での端末比較、メーカー間での端末比較はいろいろありますが、基本的な無印モデルで勝負というのが、特に重要なポイントでもあります。

さて、デザイン、カメラ、AI機能など、iPhone 16とPixel 9の基本モデルの比較6番勝負、やってみました！

選手紹介

iPhone 16：Appleの最新チップA18を搭載し、前モデルよりぐっとパワフルに。カメラ構成は新ボタンが個性。iOS 18配布で、AppleのAI「Apple Intelligence」を導入しました。Appleユーザーにとって、ゲームチャンジになること間違いなし。

Pixel 9：結束していると思われる美しい外観。高級機種にも採用されているGoogleの最新チップTensor G4を搭載し、パフォーマンスでは引けを取らない。カメラ大幅アップでGoogleのAI「Gemini」の力が強力。

第1勝負：価格

高級機種と並べても、手頃というべき価格といえます。

この価格では、iPhone 16ではメモリ8GB、容量128GB。容量は他に256GB（13万7,800円）、512GB（16万7,800円）といった3オプションがあります。

Pixel 9はメモリ12GB、容量218GB。オプションは1つで、容量256GB（14万7,900円）。

メモリのことを考えると、Pixel 9の方が良いところだけがありますが、選択肢の多いiPhone 16の勝ちといえます。

第2勝負：デザイン

大前提として、どちらも異なる美しさがある。

Pixel 9はアルミニウムフレームにグラスパネル（Corning Gorilla Glass Victus 2）を採用。カラーバリエーションは4色（Peony pink、Wintergreen mint、Porcelain white、Obsidian black）。

iPhone 16も同じくアルミニウムフレームで、こちらのパネルはGorilla GlassではなくCeramic Shield。いわく前モデルより4倍タフになっていると言われる。

カラーは5色（Pink、Teal、White、Black、Ultramarine）と、色系統でいえば、青（Ultramarine）があるかないかです。最終ラインは、iPhone 16の方が好みかも。

第3勝負：カメラ

iPhoneの写真、動画の美しさは定評にありますが、iPhone 16になってもそれが崩れることはないでしょう。

デジタルカメラは、メイン48MP（F1.6）、ウルトレ広角が12MP（F2.2）、セレフィが12MP（F1.9）。

Pixel 9もライティングの同じ構成です。メイン50MP（F1.68）、ウルトレ広角が前モデルから大幅アップで48MP（F1.7）。セレフィが10MP（F2.2）。

写真はスペックよりも撮影したものが優れる、つまり、オールラウンドな印象として、iPhone 16は色味が鮮やか、Pixel 9は自然な色合いと言える個性があります。

第4勝負：性能

iPhoneは発展のその先を行く、最新のA18チップ搭載し、処理速度が30%向上しています。これを考えると、iPhone 15がA16チップだったことを思うと、当然の現状でしょう。

高性能ではiPhone 16 Proに搭載されているA18 Pro/A18 Pro Maxチップとは比べ物になりませんが、今年のモバイルCPUではトップクラスです。

そのパフォーマンスは、Adobe Photoshop Express、Facebook、Instagram、Spotifyなどを開いていても、Safariのタブを30個開き続けても、スローダウンすることがないほど。

一方、GoogleのTensorチップは、Pixel 9に搭載されていますが、従来のTensorシリーズと比べても、いくぶんスペックのやり取りは優れるものです。

Geekbench 6でベンチマークしてみましたが、iPhone 16のスコアは3,412ポイント対8,416ポイント、Pixel 9は1,699ポイント対4,241ポイントで、iPhone 16の圧勝という結果でした。

第5勝負：AI

2024年、AI勝利ならずとスマホは語れない時代になりました。

iOS 18リリースで、Apple Intelligenceを少しでも磨くようになりました。旨味を感じられるようになった。

もうAIが得意とする文章の要約やメールのサポート。

メールアプリの要約ボタンは20件スレッドのメールを数秒で1段落ぺったんこにしてしまいます。メールもキーポイントで要約もしてくれます。書く方のサポートとして、案外簡単・簡略系・フレンドリー系とトンマナを選べることもとても素敵です。

GoogleのGemini同様、Apple Intelligenceも会話記録からの文章起こしなどもできるようです。例えば、写真アプリでは、テキストで目当ての写真の検索が可能。

スタートラインとして、現在も利用できる機能がたくさんありますが、今後は有料化されていく可能性もある。少なくともGoogleでは、そこに高い機能はGemini Advancedとして有料提供されるのが確実です。

現時点で使える機能からの選考は、これこそがGoogleの勝ち。

総評：iPhone 16が勝利！

第1、第2試合の勝者は物を言われることもあったし、本当はどうかは考えることが難しい。しかし、最終的にはiPhone 16の勝ちといえる。

さて、Pixel 9は負けではないが、この勝負では負けたという意味合いではない。どちらにしても色々な個性を持つうえ、最終的には選ぶとしたらこちらが一番だ。