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インタビュー:トランプ関税の影響、当初想定より2割縮小小—コマツ社長

2025-05-22

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コマツ社長の見解

コマツが4月に公表した2022年3月期の連結純利益(米国会計基準)は前年度比13%減の約1010億円にとどまり、関税のマイナス影響は914億円と見込まれる。今吉社長は、米中両政府が相互に課していた追加関税が「10日間引き下げることで合意したことに触れ、これにより『2100億円弱の影響は小さくなる』と述べた。

好調な北米市場

コマツの海外販売上高は約9割を占め、その中でも北米が最大市場となっている。米国向けの機械は、約半分が国内で生産され、残りは中国などからの輸入が主だ。この状況について、今吉氏は「米国の需要に合わせた製品を、国内で生産する形を進めていく」としており、北米市場での急速な拡大を狙う。

原材料の状況

今吉氏は、米国で生産する鉱山機械の主要な輸出先はカナダであることを強調し、「各国の復興財政を受け、需要が高まっているが、安定供給には依然として課題がある」と述べた。

将来の展望

今吉氏は、原料の供給について「日本の安定した供給を確保する考えは十分だが、米国の需要が高まってきたため、特に中期的な供給体制の整備が重要」と考えている。