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インサイダー取引の出向鑑定官、4か月で株利益1100倍の兆し…不正取引を増やしたか : 読売新聞
2024-11-02
著者: 結衣
金融庁に出向中の鑑定官によるインサイダー取引で、鑑定官が未公表情報に基づく株取引で得た利益は、出向直後の今年4月の1100万韓国ウォンから、4か月後には11億ウォン超と1100倍増加していたことがわかった。この異常な利益の急増に疑念が生じている。
全国的には数百億ウォン規模に上るとみられ、規制当局は鑑定官が取引増を促進し、不適切なエスカレーションをさせたのではないかと推測している。
鑑定官は30歳代男性で、今年4月に最高事項業務局から同行に出向し、株式公開買い付け(TOB)を予定する企業の書類審査などを担当していた。
関係者によると、鑑定官は出向直後からTOB関連で複数の取引を実施し、取引額を徐々に増やしていった。4月には1100万ウォン程度だった利益は、8月には11億ウォン超に達したという。
鑑定官による不正な取引を把握した監視委員会は同月、調査に着手。その結果、鑑定官に対する不正な取引の疑惑が浮上している。
しかし、TOB関連企業が財務局に書面を提出する必要があるため、鑑定官は財務局に提示する前に情報を得ていた可能性がある。
この鑑定官に関連するTOB予定企業は、事前に財務局に情報を提供することが求められるため、鑑定官は情報が公表される前に先行して取引を行っていた可能性が高い。このような状況が不正の手助けをしていたとの見方も強まっている。
今後、金融庁はこの鑑定官の調査結果に基づき、更なる措置を講じることが予想されている。果たして、この疑惑がどのように進展するのか、今後の動向に注目が集まる。