インフルエンザ、少児接種率が低下 コロナ前と比べ半減近い近年の流行なく懸念低下?
2025-01-28
著者: 蒼太
インフルエンザ接種率の低下
兵庫県淡路市の医師会の統計で、患者数が過去最多水準で推移している季節性インフルエンザに関して、同市の予防接種の実施状況から、小児の接種率が26.1%(昨年12月末)と、新型コロナウイルス感染症流行以前と比べ、大幅に低下していることが分かった。
高齢者は接種率が少なく、少児でインフルエンザへの接種感が弱くなっていることがうかがえる。
小児の接種率推移
小児(生後6ヶ月~中学生)の接種率は、コロナの流行で見ると前年は27.1%、2019年度の55.8%、20年度の56%から半減した。
今年度は年間末までに26.1%と低調。年度途中のため、幾分上昇が見込まれるものの、コロナ前と比べると著しく低い。市健康課は接種率低下の理由を新型コロナウイルスの流行が影響していたことや、高齢者へのインフルエンザの重要性が感じられなくなったことなどを説明している。
高齢者の接種率
65歳以上高齢者の接種率は今年度が47.1%(昨年12月末)で、こちらも年度途中の集計で、年度末には幾分上昇が見込まれる。
新型コロナワクチンの接種状況
一方、23年秋から定期接種になった新型コロナワクチンの65歳以上高齢者の接種率は、昨年度が51.4%だったのに対し、今年度は14.2%(月22日時点)と低調。全国的に低調で、同年は、時期接種のような接種券の配布が少なくなったことや、大きな流行がなく危機意識が薄れたことなどが影響していると言われている。
インフルエンザワクチン接種の助成
市はインフルエンザのワクチン接種に助成している。インフルエンザは、小児が自己負担2900円、高齢者が1400円。高齢者の新型コロナが2100円。いずれも2月28日まで。
淡路保健所管内のインフルエンザ患者数
県感染症週報によると、19日までの1週間の淡路保健所管内のインフルエンザ患者数は定点当たり12.17人で、前の週より9.5人減った。「注意報」水準は変わらず。全県は17.25人で、前の週から半減した。同保健所管内の新型コロナ患者数は6.17人で、10人5人減少した。全県は4.37人で、0人98人減少した。