科学

火星の「地下」に「水」の可能性 大学院生らが提案 有人探査の候補地として期待 岡山大学などが発表

2025-01-16

著者: 健二

研究グループは、地球で地中の水が凝結と融解を繰り返して生じる特異な地形に注目。火星にも同じ地形が存在しているかどうか、北半球の中緯度域(N30°~42°)の表層地形を、火星を囲む衛星画像4789枚で調べました。その結果、東半球のアラビア台地、ユートピア平原、アマゾニス平原の3つの領域に同じ地形が密集しており、「地下水が豊富に存在する可能性が高いこと」が分かりました。研究グループは、2040年台に計画されている火星での有人探索の着陸候補地を決定する重要なデータとして活用されることが期待されています。研究成果はアメリカの地球物理学連合の会誌『Journal of Geophysical Research: Planets』に掲載されました。

火星の地下には氷だけでなく、液体の水の存在の可能性も示唆されており、これが将来的な火星探査や植民地化にとって重要な意味を持つと考えられています。特に、火星基地の建設や住居環境の整備において、地下水の利用は不可欠です。この発見は、火星探査の進展に向けた大きな一歩と言えるでしょう。