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呼吸するだけで死に至ると言われる、オーストラリアの地域から削除された村 – カラパイア

2024-09-18

著者: 結衣

はじめに

この地区の地図上には、何らかの理由で人間が立ち入れなくなってしまった場所がいくつかあります。

例えば、チルノブリー原発周辺の立ち入り禁止区域や、フランスの「ゾーン・ルージュ」などです。足を踏み入れた場合に命や健康への被害が予想される地域である。

オーストラリアにも、そんな立ち入り禁止となった村があります。「呼吸するだけで死に至る」危険な場所として、地図からも公式に削除されたユニークな地域です。

村の歴史

この村は西オーストラリア州のピルバラ地区にあり、1930年代から採掘が始まった非常に有名な鉱鉱労働者のために設けられていました。1947年には建設されました。

1950年代までにはこの地区で一番大きな村として知られ、最盛期には合計2万人もの人々が集まっていたと言われています。

当時、耐熱性と耐火性に優れた鉱石は住宅材や車の部品などに使用され、その需要は非常に大きかったのです。

アスベストの危険性

しかし、アスベストの危険性が広く知られるようになると、その採掘業は1966年には閉鎖されることとなりました。

その後も住民たちはこの街に住み続けていましたが、2006年には周辺地域におけるアスベスト汚染のリスクが評価され、2007年6月に正式に村の閉鎖が決定されました。

2022年には、最後の居住者たちが撤去されるまでともに状況確認を行っていた住民も避け始め、埋立物の削除が行われることとなりました。

ビデオと現状

次の映像は2021年に投稿された、この地域を写した映像であり、2023年には建物の撤去工事が始まり、今ではすでに土台を残しつつ取引されているそうです。

アスベストについて

この「アスベスト(石綿)」とは?

アスベスト(石綿)は有害な鉱物繊維であり、昭和の時代は理科の実験で使用される「石綿付き金網」とか、座席のダストフィルターなどにも普通に使われていました。

多くの分けての蝙蝠石族と角閃石族の2種があり、最も多く使われていた白石綿は前者の「クリソタイル」と呼ばれる鉱物です。世界的にはアスベストは見かけ上の使用量が最も多かった国の一つです。しかし常に厳しい環境で使われるため、現在でも多くの古い建物にはアスベストが使用されているのが現実です。

政府と現在の状況

オーストラリア政府は危険なガイドラインを設けており、各地のアスベストの撤去作業に着手していますが、なかなか進まないのが現状です。

現在、このウィットニア村は存在しない村となり、地図からも消え去った希少な地域として知られています。なぜ人々がこの地域に住まなくなったのか、その教訓は今も多くの人々に考慮されるべき重要な問題です。特にアスベストの危険性に対する認識はますます高まっています。アスベストの有害性が認識されつつある今、その背景にある過去を振り返ることは重要です。