科学

「海星の謎の病気」で数十万匹が死に絶える!犯人は誰なのか?

2025-09-11

著者: 裕美

10年間で拡大した海星の惨劇

2013年から、北米の西海岸で進行中の「海星の大量死」。この病気は「海星消耗病」として知られており、その原因は未だ謎に包まれています。

現象の詳細と影響

この病気にかかった海星は、体に傷ができ、腕がくっついてしまいます。やがて全身が溶け去り、最終的には死に至ります。この異常は、北米沿岸の20種以上の海星に広がり、特に「ニシキヒトデ(学名:Pycnopodia helianthoides)」は90%以上も減少しています。

驚愕の数字!10年間で50億匹死亡

推測されるところによると、約10年間で50億匹以上が死亡していると見られています。その結果、病気の影響で食物連鎖が崩れ、食物資源に深刻な影響を与えています。

異常な海の環境と未知の病因

しかし、この異常発生の原因は依然として不明で、研究は続行されています。初期の研究では、ウイルス(デンソウイルス)が関与している可能性がありますが、証拠は限定的です。さらに、病気の構成要素に関する新しい発見も行われています。「生きている海星」の体内の水を徹底的に調査することで、Vibrio pectenicida(FHCF-3株)という病原菌が関連する兆候を示しました。

犯人はこの細菌だった?

実際に、この細菌は何百万もの海星を死に至らしめた犯人かもしれません。この驚くべき発見は海洋生態系にとって重要な警鐘を鳴らしています。なぜなら、この病気は単なる海星の致死だけでなく、海洋全体の生態バランスを崩しかねないからです。

観察と対策の必要性

今後もこの問題を追跡し、適切な対策を講じていく必要があります。海星の死亡現象を解明し、その原因を特定することは、持続可能な海洋環境を守るために不可欠です。新たな研究成果に期待が寄せられます。