エジプト内務省は、12日、海底に潜む古代の遺物を試みたとして、男性2人を逮捕したと発表した。逮捕された2人は、港町アレクサンドリアに近い海岸から遺物を持ち出そうとしたとされている。

当局によると、犯人たちは遺物を密売する計画を立てていた。最近、彼らが持ち出そうとした遺物は全て海底に沈んでいたもので、古代の貴重な文化財と考えられている。

逮捕された2人が持っていた遺物の中には、4148点もの硬貨、彫刻、青銅の容器、槍、彫刻の頭部などが含まれており、これらは古代ギリシャ・ローマ時代のものであることが推測されている。これら遺物の年代は紀元前500年から紀元後400年までの間とされており、歴史的価値は非常に高い。

エジプト内務省が公開した写真には、逮捕された者たちが密売しようとしていた遺物が映し出されており、何層もの青に覆われたこれらの遺物は、当時の物や人物が描かれたものであった。軍服を着た兵士が、遺物を持ち去ろうとしていた人々を見守るシーンも見受けられる。

さらに、最近の考古学的調査では、埃及の歴史的遺物を求める違法なダイバーたちの活動が増加していることが報告されている。特に、地中海沿岸地域では多くの遺物の発見が続いており、それに伴う税引きや密売も増加しているという。専門家は、このような活動がエジプトの豊かな歴史を脅かしていると警鐘を鳴らしている。

古代の遺物を守るためには、国際的な協力が不可欠であり、エジプト政府は厳しい取り締まりを強化する方針を示している。これによって、今後も貴重な文化遺産が違法に流出することを防ぐことが期待されている。