科学

国際宇宙ステーションからの美しい写真:NASAの宇宙飛行士が捉えた銀河の姿

2025-01-17

著者: 結衣

NASAの宇宙飛行士、ドン・ペティット氏が国際宇宙ステーション(ISS)から特別な瞬間を捉えた写真を公開しました。この写真は、地球から約400kmの上空に位置するISSから撮影されたもので、宇宙における星と銀河の美しい姿を映し出しています。

ペティット氏は、自身の搭乗しているSpaceXのドラゴン補給船の窓から、銀河の中心部にある2つの星雲を観察することに成功しました。この写真には、星々が散らばる夜の空に美しく群れを成す銀河や、星雲の輝きが収められています。

「星空を撮影するために必要な長時間の露光を可能にする自家製のトラッキング装置を使って、これを実現しました。普段見えないような、銀河の細かい部分まで見ることができるのは格別です」とペティット氏は語っています。

彼が制作したトラッキング装置は、星の動きを追尾するためにカメラと三脚の間に設置され、ISSから撮影される写真が通常のものとは異なることを実証しました。

撮影された2つの銀河は、大マゼラン雲と小マゼラン雲です。これらは、地球から最も近い銀河であり、南半球の夜空で非常に目立つ存在です。大マゼラン雲は約16万光年離れており、約300億個の星を含むと考えられています。一方、小マゼラン雲は約21万光年離れ、数十億の星を抱えています。

実は、ペティット氏はこの写真をISSでの彼の滞在中に初めて発表したものであり、2024年12月には「宇宙のトレイル」と名付けた物体を撮影する予定です。この物体は実際には太陽光を反射するStarlink衛星だとされています。

NASAの宇宙飛行士として、ペティット氏は370日以上も宇宙に滞在し、13時間以上の船外活動も経験しています。彼の貴重な経験と実績は、宇宙探索の重要性を改めて示しています。

現在69歳のペティット氏は、宇宙飛行士としてのキャリアの中で、科学者としても優れた業績を残してきました。彼の活動は、次世代の宇宙探査に向けた新たな希望を示しています。