共通テスト制度変更で得点調整はあるのか?難易度差生まれやすく、「浪人の悲劇」も入試最前線2025年
2025-01-13
著者: 芽依
2024年1月18日、19日に行われる大学入学共通テストが間近に迫っています。近年の大学入試において、共通一次試験(1990〜2020年度)やその前身の共通試験(1979〜1989年度)を含め、約450万人が受験する日本最大規模のテストでもあります。
今年の共通テストでは、従来の6教科30科目から7教科21科目に出題が再編され、試験時間なども変更されるなどの調整が行われます。予備校関係者によると、大きな制度変更がある年には選択科目・科目間で問題の難易度差が生まれやすく、合格ラインが高くなる可能性があるとのことです。
共通テストでは、原則として、20点以上の平均点差が生じた場合、または15点以上の平均点差が生じた場合に、各段階での表彰点差が20点以上生じた場合について、これが試験問題の難易度差に基づくものであると認識されています。
得点調整が行われる可能性については「得点調整が行われる可能性がある」と見ている専門家も多いです。この後の大学入試には、新型コロナウイルスの影響で、受験生がより多様な学力を求められる時代に突入することが予想されています。
1989年(平成元年)に行われた最後の共通一次試験によると、理科の科目間得点に大もなく生じたため、急遽、得点修正が行われることになりました。その結果、最も低かった「生物」と最も高かった「化学」の間で30点近い平均点の差があったと言われています。生物と物理では点数がごく僅かだったという事実も注目されています。
一方、センター試験に変更する際、既に得点調整を行う動きが見られており、1997年(平成9年)にも得点調整を期待する声が多かったこともありました。
新課程で学んだ現役生が受験した「数学Ⅲ·B」に比べ、浪人世代への配慮がされた「旧数学Ⅰ」の難易度が高く、現役よりも浪人生の方が平均点が69点も下回ってしまうという状況が伺えます。
通常、現役に比べ浪人生の方が平均点が高くなる傾向があるが、今年の浪人は厳しい展開になっています。しかも、20点以上の差があった中で、得点調整は行われぬまま「浪人の悲劇」とも言える事態が発生する可能性もあります。
近藤治さんは「得点調整が受験生の心理面に与える影響は大きいが、得点調整があっても問題はない」とし、「心理的な影響を受けず、冷静に二次の出願を考えてほしい」とアドバイスしています。