【共通テスト2025】東大生が「数学II BC」を解いてみた「時間との戦い」
2025-01-21
著者: 蓮
2025年1月18日・19日にかけて、大学入試共通テストが実施される。センター試験から共通テストへの変更が行われて以降、今年で5回目となる。この2022年度について、学習指導要領が改訂されてから初の新課程での共通テストが行われる。
今回は、東大生10名が各科目を解き、昨年との比較を行った。特に注目されたのは、19日に実施された「数学II、数学B、数学C」に関する結果で、その成果を共有したいと考えている。
新課程でどう変わったのか?
まず初めに、新課程の「数学II、数学B、数学C」について、受験生からの変更点をおさらいする。今回は特に変更点が多く、一部を摘出して見ていこうと思う。
2024年までの共通テスト「数学II、数学B、数学C」では、大問の数は全部で5つあり、後半の大問3~5の中から2つの大問を選択して回答する形式であった。それに対して、今年は大問の数が7つに増え、後半の大問4~7の中から3つの大問を選択する形式となった。制限時間も昨年より10分延長され70分となったが、なお大問の数を考慮すると、分量が大幅に増えたように感じられる。その結果、実際には大問1、大問2は過去の大問1の内容を変更せずに分割したものであり、内容の総量で考えれば大きな変化はなかったのではないかと考えられる。しかし問題の難易度的には、やはり複雑な問題もあったため、特に表面上で思った問題に関しては難しさを感じたという意見が相次いだ。
東大生が「面白い」と思った問題
第1問は三角関数に関する問題であった。前半部分では、θについての方程式を考察する問題で、「sinα=sinβ」となるα、βの関係性について論じた。このような形の方程式を解いた経験があるかどうかが、受験生にとっては重要であり、どのように解くかに工夫が必要である。このような形の方程式を解いた練習があったかどうかは、受験生にとっても重要なポイントでるが、今回はθの値によってαとβの値が変わる点で、解き方に工夫が必要であった。
第2問は、「1日に対する一定の比率で増える草」と水面を覆う面積に関する計算を、常用対数表を用いて行う問題であった。草を水面に漂わせるという日常生活を題材にしたテーマではあったが、形式を立てて値を常用対数表から求める、というシンプルな動作を連続的に行わなければならなかった。
第3問は、いくつかの条件を満たす関数に関する問題であった。2つの関数の導関数が等しいことから、これを使って問題を解く必要性が求められたため、普段から意識しておかなければならない問題であった。また、このような問題を解く方程式を十拿八九予測することができることが、問題に対して出題されるにあたり重要である。
最後に、全体的に見てみると、高校生は特にこのテストを通じて特有な問題を解くために必要なアプローチを見出すことができるのだと感じた。このような大問数の増加や内容の変更に対処するために、今後の受験生は新たな挑戦と適応が求められるであろう。