健康

高齢者専門大学病院における多職種によるフレイル実態調査で フレイル有病率は16.6%で、一般地域住民の有病率より高率であった。 | ニュース&インフォメーション | 徳島大学

2025-01-24

著者: 芽依

概要

徳島大学の高齢者専門大学病院における多職種による高齢者のフレイル実態調査が行われました。本調査では172例の高齢患者から成る1039例のデータが集められ、その結果、フレイルの有病率が16.6%(172例/1039例)であることが確認されました。この数字は、一般地域住民のフレイル有病率7.4%を大きく上回る結果です。

この研究は高齢者が抱える健康問題を浮き彫りにし、特にフレイル状態の重要性を示しています。フレイルは加齢に伴う身体の機能低下を含む症候群であり、要介護状態になるリスクを高めることも知られています。特に高齢者はさまざまな健康問題を持つことが多く、特に栄養不良や身体的な虚弱さが指摘されています。

また、高齢者専門大学病院の医療スタッフは、フレイルに対する早期発見と予防策の重要性を訴えています。これらの問題を改善するために、栄養ケアやリハビリテーションプログラムなど、多職種でのアプローチが不可欠です。

本調査の結果は、2024年12月25日にDiagnostics誌のオンライン版で公開される予定です。高齢者の健康を守るための基盤データとして、今後の医療施策に活かされることが期待されます。

調査方法

この調査では、65歳以上の高齢者を対象に実施され、男性460例、女性579例の計1039例が参加しました。各参加者は、身体的な状態や精神的な健康状態を評価するための詳細なインタビューに応じました。また、フレイルを評価するための基準として、いくつかの健康指標(BMI、血圧、栄養状態)も考慮されています。

研究結果の意義

この研究は高齢者のフレイルに関する新たな知見を提供するとともに、地域社会の高齢者にもっと適切な医療を届けるための指針ともなります。高齢者専門医療に特化した大学病院が主導することで、より効果的な介入方法や予防策を見出すことに貢献していくでしょう。今後、さらなる研究と実践が期待される分野です。