福島県喜多方市熱塩加納町に民家に入り込んでいたクマが、12月14日午後1時20分頃、同市の農業用小屋に誘導されて捕獲された。

クマは12月13日夜から民家に棲みついていた。市などが12月14日午前11時半頃から花火で追い出そうとしたところ、クマは民家の裏に逃げたが、その後すぐに農業用小屋に甲高い音で誘導され、捕獲された。

県警喜多方署によると、捕獲したのは体長約2メートルの体格の良いオスのクマ。このクマを見た住民は、クマが何度も近寄っては取材陣の前で堂々としていた様子に驚いていた。その住民は「いつもは見たことのないクマだったが、これほどまでに近づかれるとは思わなかった」と話した。

地域の熊出没情報が増加している中、クマが出てくる原因として食物不足が指摘されており、里山と周辺の農作物の変化が影響を与えている可能性がある。特に、この時期は冬眠前のクマが活動しているため、注意が必要だ。

なお、福島県警では熊の出没に対する警戒を強化しており、地域住民にも熊が出た場合の対処法を周知している。これからの冬に向けて、さらなる対策が求められる。民家への野生動物の侵入を防ぐために、住民の意識改革も重要となるだろう。