肥満診断、WHOに代わる新たなガイドライン提案 ─ 専門家委員会
2025-01-15
著者: 弘
【ロンドン 14日 リタリート】 - 医学界の専門家ら15人で構成された委員会が作成した肥満診断のガイドラインは、世界中の医師がより広範な基準で診断し、その状態が不健康を引き起こす場合を考慮することを提案した。ガイドラインは世界の76の医療機関から推奨され、ランセット糖尿病・内分泌学専門誌に掲載された。
医師は肥満がどうかを測定するため、現在は体重と身長から算出する肥満度指数(BMI)を用いている。しかし、委員会はBMIでは十分な測定はできず、誤診を避けるために頸部周辺の脂肪量や体脂肪率を測定することを推奨している。
また、肥満は「登場的肥満」と「前登場的肥満」の2つのカテゴリーに分類されるよう指摘されている。登場的肥満は過剰な体脂肪を伴い、息切れや心不全のような状態を合併しやすいと定義される。慢性疾患を有する場合はさらに注意が必要である。
一方、前登場的肥満は体脂肪は多いものの、症状としては見えづらく、測定には非常に注意が必要である。専門家委員会はこの状態を登場的肥満とサポートする疾病に関して、リスクを低下させるための支援が必要であると提案している。
フランシスコ・ルビーニョ委員長(キングス・カレッジ・ロンドン教授)は、肥満はスペクトラムであり、様々な要因によって影響されるとし、体重の管理が個人の健康にとって重要だと強調している。
肥満者は世界中で110億人を超え、専門家らはより正確な診断手法が必要だと訴えている。新たなガイドラインに基づき、医師は有効に資源を活用できるようになることが期待されており、今後の肥満研究において基準となることが期待されている。これにより、肥満が深刻な健康問題であることがより認識され、患者への理解が深まることを望んでいる.