科学

防衛省自営の通信衛星網確立、自衛隊の統制能力を強化「H3」4号機打ち上げ成功

2024-11-04

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概要

日本の次世代主力ロケット「H3」4号機が、鹿児島県南種子町から打ち上げられ、防衛省のXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」を予定軌道に投入した。

「きらめき」衛星の意義

「きらめき」は既に1、2号が運用中で、3号が本格的に稼働すれば、防衛省独自の安定した広域高速通信網が確立される。広範な地域に展開する陸上空自衛隊の統制能力が、より一層強化されることが期待されている。

Xバンドの特性

Xバンドとは、国内的に軍事利用が認められている8ギガ〜12ギガヘルツ帯(ギガは10億)に該当する電波のこと。これにより、当該帯域の電波を利用した通信は、降雨や強風の影響を受けても遮断されず、安定しているのが特徴である。そのため、以前から分散していた自衛隊間の通信にも活用されていた。

新しい通信ネットワークの構築

これまで打ち上げられた前の「きらめき」Xバンド通信衛星は、主に通信サービスを利活用していた。しかし、容量に制限がある上に老朽化が進んだため、防衛省が所有し運用する高性能なXバンド通信衛星体制による独自の通信ネットワークを構築することになった。

衛星カバー範囲

平素29〜30年に打ち上げられた2基のうち、1号は太平洋上空、2号はインド洋上空をカバー。今回打ち上げられた3号は日本上空をカバーするもので、太平洋からインド洋に至る広域の独自通信ネットワークが確立される。

災害時の対応能力向上

通信容量が大幅に向上するため、大規模災害時の発生時など、特定の地域で通信が集中した場合でも対処でき、機動的な災害救助活動に寄与する。大容量の画像や動画も送受信可能で、有事の際の状況把握や即応体制の判断にも役立つ。

読者への注釈

この通信網が強化されることで、自衛隊の迅速な対応能力が期待されています。