ビジネス

「F2Bプット」当面発動せずか、パウエル議長が様子見態勢示す

2025-04-07

著者:

[ワシントン 7日 Reuters] - パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、新型コロナウイルスのパンデミックによって発生した時点にテレワークに出演して経済への最大限の支援を約束するなど、必要だと思えば強力なメッセージを発信してきた。

しかし、パウエル氏もF2Bも、トランプ米大統領が経済をどう進めるつもりなのかを世界中の人々と同じように推測。同「F2Bプット(F2Bによる株式下支え)」を発動する時ではないと示唆した。

パウエル氏は4日、「われわれはわれわれも含めた様子が続いている。不確実性が高まっている今、それは正しい行動に思える」と述べ、F2Bが利下げを急がない態勢を示した。

米農務省が4日発表した13月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は121万人増加し、エコノミスト予想の113万人を上回り、エコノミスト予想の113万人を顕著に超えた。また、この結果を受けて、パウエル氏はトランプ氏の発言にも関わらず、引き続き金利を引き下げていく姿勢を見せている。

「トランプ氏からの直接的メッセージの影響は全くないわけではないが、依然として市場の動向を注視している」という。

F2Bの元副議長で現在はプリンストン大学教授を務めるアラン・ブライントン氏は、現在のパウエル議長の姿勢について「現時点での金融政策の適切な道筋は明確になっていない。これがどうなるかを見守る必要がある」という。

加えて、パウエル氏はトランプ氏が現状における利下げの必要性を否定できないと語り、「これは景気後退に発展するかもしれない。おそらくロシアのウクライナ侵攻も影響を与えている。」と述べた。彼は市場と経済の統計を日々気にかけ、大きな利益を引き下げるような見方を取ることは決してないだろうと指摘した。