
ETC障害で「後日払い」の通行料金 未払いで「詐欺罪」の可能性も
2025-04-07
著者: 芽依
6日未明に発生した東名高速道路や中央自動車道などの自動料金収受システム(ETC)の障害により、管轄する中日本高速道路(NEXCO中日本)は、回収できなかった通行料金を「後日払い」とし、利用者に通知を出している。
今回の事態は重大な障害によるもので、利用者からは料金の支払いに関する不満の声が多く寄せられている。一部の運転手からは料金の支払い無効についての疑問や、詐欺罪に問われる可能性についての懸念も出ているが、NEXCO中日本は「通行料金の低減や免除は行わない」と明言している。
障害は、8都県にある17路線、106か所の料金所やスマートインターチェンジ(IC)で発生し、ETCが利用できなくなった。2005年の日本道路公団の民営化以来最大規模の事態となった。
NEXCO中日本は回収できなかった通行料金について、通行後2日以内に決済に必要な項目を入力するよう求める呼びかけを行っている。
また、利用者からの問い合わせが相次いでいるが、通行料金の高騰や注意事項についての質疑応答も行っており、「なぜ『無料開放』ではなく『後日請求』なのか」といった意見も寄せられている。高速道路が全体的に「高速」ではなくなった場合、料金を請求されても獲得できないという見解も示されている。
6日の記者会見で、NEXCO中日本の加賀美統括・業務管理部長は、「通行した時に所定の料金を支払っていたら、ホームページで呼びかけていく」と述べた。
JR電車については、新幹線や特急列車の目的駅への到着が2時間以上遅れた場合、特急料金の払い戻しが行われる事例も存在する。
これに対し、NEXCO中日本はHPで、通行料金は高速道路の利用料金であり、「JRなどの特急料金のように所要時間の保障はない」として、減額や免除はしない考えを示している。
最も大きな事例としては、予期せぬ障害で利用者に非がないが、「料金を支払わねばならない」との解釈がなされ、同時に詐欺罪に問われる可能性も懸念されている。
障害は、5日に実施された深夜割引の見直しに関連しているとされ、NEXCO中日本は6日午後から通行料金を「後日払い」とする対応を取っており、7日午後2時、すべての料金所での通常営業が完了したという。