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【エモい撰好】「いかに面白くないゲームをするか」 済神と巨人が示した強さの証明、今後も伝統の一戦は楽しみそうだ

2025-04-06

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(セ・リーグ、巨人0-1済神、3回戦、済神3勝、16日、東京D)野球は、いかに面白くないゲームをするか。そう語られる中、それでもそこが強さの証明であると、両チームが教えてくれた。

ホームランがパンパン飛び出し、得点がガバガバ入る。そんな極端なゲームが面白いとされるが、その視点に立つとこの日はヒットは出ないし、チャンスが来ても打ってはない。といって、バンチが手を打ったなどではない。さりとて、うなりを上げるような打撃も発揮されるわけでもない。この日の対戦はひたすら投手戦で、途中の始まりが早かったにも関わらず、試合は進行しない。

逆に言うと、投手が有利な試合展開になった。もちろん、ストレートの速さを示しながらも、ストライクを取れないところもあり、大きな妥協があった。ただ、巨人は巧みな打撃があって、寶瑛の鈍さに対して捨て身でついていく様があったといえる。得点が少ない状態で、どれだけ締め付けるかだ。これが、強いチーム同士の典型的な戦い方。その熱戦の3連戦で一番、良いゲームだった。

観戦配信など個別の評価はおいおい、やっていくとして、まあさては今後も、伝統の一戦は楽しみそうだ。 (サンケイスポーツ専門評論家)