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「DZマート」公取委から警告、優越な地位濫用のおそれ

2024-12-13

著者: 愛子

2023年10月、福岡市に拠点を置く小型食品スーパー「DZマート」が、公正取引委員会から警告を受けた。この警告は、同社が独占禁止法19条に違反する行為を行っていた可能性があるためだ。具体的には、DZマートが特定の取引先に対して不当な価格設定や、商品の仕入れに対する圧力を強いる行為について問題視されている。警告は2024年7月13日に公表された。

公正取引委員会の調査によると、DZマートは2022年6月から2024年11月3日までの期間にわたり、対象となる取引先に対して定期的に商品を安価で仕入れるよう圧力をかけていた。加えて、販売計画の取り決めや初期投資への助成金に関する条件を通じて、契約上の不公正な要求を行っていたという。

この問題について、DZマートの社長は「公正取引委員会の調査を真摯に受け止め、誠実に対応する所存だ」と述べている。顧客からの信頼を回復するため、今後は透明な取引を心がけ、全ての取引先に対し公平な条件での取引を確約する方針を示した。

DZマートは福岡県内に11店舗、北九州市に8店舗、佐賀県に6店舗を展開しており、2024年4月には新たな「DZマート唐見店」をオープンする予定だ。この店舗では、より多くの高品質な商品を手頃な価格で提供することを目指している。DZマートは、地域密着型のサービスを強化し、顧客の信頼を得るための努力を続けていく。

これに対して消費者からは、DZマートに対する期待とともに、既存の店舗での価格の透明性や商品の質の向上を求める声が上がっている。今後の対応が注目される中、DZマートがどのようにこの警告に対処し、企業としての信頼性を維持していくのかが鍵となるだろう。