エンターテインメント

「ドラゴンマガジン」休刊へ 春に新規Webメディア設立上げ 「紙の雑誌では扱いきれなくなった」

2025-01-09

著者: 芽依

KADOKAWAは1月9日、老舗ライトノベル誌「ドラゴンマガジン」を、3月発売の5月号をもって休刊することを発表した。『ライトノベルや新文学領域の事業体制を見直し、春にWebマガジン「マクリメクリ」を立ち上げる。』

同社は「昨今の読者環境の変化を受け、『ドラゴンマガジン』が抱えていた役割は紙の雑誌では扱いきれなくなっている」と説明。マクリメクリはそうした状況を考慮した上での『次のチャレンジ』としている。

2019年から運営されているライトノベルのレコメンデーションサービス「キミラノ」も新メディアに合流する。キミラノは、マクリメクリの立ち上げと同時に一部コンテンツを移管し、単体のサービスとしては終了する。

マクリメクリは、ライトノベルやキャラクター文化など「エンタメ系」小説の情報や話題に加え、コンテンツから派生するアニメやマンガ、音楽、声優などの関連ジャンルに広がるプラットフォームになる。同社は、ドラゴンマガジンや関連サービスで培った知見を集め、『読者とのコミュニケーションの場として整備する』としている。

ドラゴンマガジンは1988年1月に当時の富士見書房が創刊したライトノベル誌で、創刊から多くの人気作品を生み出してきた。これまでに、「フルメタル・パニック!」や「魔法科高校の劣等生」などの著名作品が掲載され、多くのファンを魅了してきた。しかし、デジタルコンテンツの普及と読者の嗜好の変化が影響し、紙媒体の雑誌としての存続が難しくなっていることは否めない。

新たに立ち上がるマクリメクリは、デジタル時代に即した情報発信の場として期待されており、ライトノベルや関連ジャンルへのアクセスがますます容易になることが予想される。ファンや新しい読者にとっても、有益な情報源となることを目指している。