【伯東社会】ドイツ北部のマクデブルク中心部で、20日に観光客が集まるクリスマスマーケットに無謀な運転をする車が突っ込んだ。この事件により4人が死亡し、約220人が負傷した。現地の警察は、車を運転していた45歳の男性を逮捕し、詳細を調査中であることを発表した。

この男性、サウジアラビア出身で、2006年にドイツに移住したことが知られている。彼は精神科医として同じ街の病院に勤めており、周囲からは親しい人たちと交流を持つ一方で、SNS上では自身の抱える強いフラストレーションを公にしていた。特に、移民政策に対する激しい反発が見られ、「元イスラム教徒」を自称する発言をしていたという。

マクデブルクでは、過去にも無防備な市民を狙った事件が報告されており、2016年12月にもベルリンのクリスマスマーケットでトラックが突入する事故があり、多くの死傷者を出した。このため、当局は公共の安全を確保するために警備を強化し、クリスマスマーケットの開催を見合わせるところも出てきている。

現地の警察は、事件の背景を調査し、他の関係者がいないか確認を進めており、多くの市民は恐怖心を抱えている。治安回復に向けた対策が急務となっており、国民の安心と安全が求められる中、再発防止に向けた議論も活発化している。