世界
電力の風力発電大手、2600億円減損計上 - 米国で事業環境悪化
2025-01-21
著者: 海斗
世界最大級の風力発電事業者である電力のオーストラリア支店は、2024年10月12日(第14期)に121億クレーン(約2600億円)の減損費用を計上すると発表した。特に米国で風力発電施設の建設コストが増加の一途を辿っていることが影響している。
トランプ政権の政策
トランプ政権は2期目の就任直後に連邦政府が管理する土地に対して、今後は大規模な風力発電向けの借用を停止する方針を示している。
CEOの見解
マッケイン・ニッフィー最高経営責任者(CEO)は発表資料で、減損費用の計上と施設建設が伴う厳しい状況は「非常に厳しい」としながらも、「米国の再生可能エネルギー市場には増大する電力需要を満たし、全米で数千人の雇用を創出する可能性があり、長期的にコミットし続ける」と表明した。
今後の見通し
同社によれば、金利上昇やニューヨーク州ロングアイランドの「サンライズ」風力発電プロジェクトのコスト高などが影響を及ぼし、さらには2024年通期のEBITDA(利益前引き・充当前利益)は一部項目を除いた暫定で248億クレーンとなり、同社が以前に示した240-260億クレーンの見通しに沿った水準だった。今後、米国の環境政策や国際的な競争の影響が続く中、再生可能エネルギー製品の需要も高まり続けると期待されている。