なぜ今、海の明るさが測定されるのか？

私たちの地球が直面している危機とは、太陽の光が届く「フォトゾーン（有光層）」の明るさが低下しているというものです。一般に、水深約200メートルまでの層が対象となり、ここでは海の生物の90%が生活しています。

減少する明るさがもたらす影響

太陽光の減少によって、海洋の植物プランクトンが光合成を行うことができず、海は地球全体の酸素供給や食物網を支える重要な役割を果たしています。さらに、光があることで魚やその他の生物も活動し、豊富な生態系が維持されています。

海の暗化は人間にも影響大

もし海が暗くなってしまった場合、魚やその他の生き物の行動が変わり、食物連鎖が乱れ、人間が依存している漁業資源も壊滅的な打撃を受けることになります。また、暗くなることで海の生物が繁殖する環境が悪化し、資源が枯渇する可能性も出てきます。

何が原因で海は暗くなったのか？

近年、沿岸地域の訪問者による海水の濁りが増加し、海洋中の光透過率が低下しています。この影響として、流出する肥料や廃棄物が増え、海洋の栄養バランスを崩しています。また、地球温暖化による海水の温度上昇が、暗化に拍車をかけているのです。

未来の海洋はどうなる？

科学者たちは、プライマリーマイクロプラスチック汚染や気候変動の進展による影響を調査しており、今後40年の間に海のフォトゾーンが、世界中でどのように変化するのかを注意深く追跡しています。この「海の暗化」が、ひとつの警告として、人類に何をもたらすのかが今後の焦点です。