科学

地球の海底地形、宇宙空間から詳細に地図化!未知の海山を多数発見

2025-04-14

著者: 芽依

宇宙からの新たな発見がもたらす海底の秘密

地球の海底は、月の表面以上に細かい地形が形成されていることをご存じですか?最近の研究によると、海底全体の10%未満しか把握されていないことが判明しました。これにより、研究者たちは過去十年間にわたり、未知の海底地形を明らかにするための活動を行っています。現在進行中のプロジェクトの一環として、NASAの支援を受けたフランス国立宇宙研究センター(CNES)との共同研究が進んでおり、最近、最も詳細な海底地形が公開されました。

最新技術で明らかになった海底の神秘

このプロジェクトでは、次世代の衛星高精度測量システム「SWOT」(Surface Water and Ocean Topography)が利用されています。この衛星は2022年12月に打ち上げられ、海や湖、川の水面の高さを測定します。研究者たちは、このデータを活用して、微細な水面の変化を追跡し、海底の地形を作成することに成功しました。具体的には、海水の流入や淡水の動きを解析することで、海流の変動を評価し、これによって形成された地形を明らかにしています。

海底の地形解析がもたらす新たな可能性

SWOTは、地球全体の約90%を網羅するため、世界の海洋の地形を詳細に創成するための重要な役割を果たします。海底山脈などの地形は、海水の循環や生態系に直接的な影響を与えています。そのため、このデータは環境保護や持続可能な資源利用のために不可欠です。

未知なる海底の発見が示す未来

海底の山脈や地形の変化は、周囲の海域の質や力を大きく左右します。このプロジェクトにより、測定された海底の高度の中には、1000メートル以上の高さを持つ大規模な地形も存在することが確認できました。新たに作成されたデータによって、既に知られている海底の地形の数が4万から10万に増加する可能性もあります。

研究者たちの熱意がかける海底探査の未来

今回の研究を主導する、宇宙灘研究所の中野優は「海山は地球上で最も多様に存在する地形であり、海底の70%を占めています。観測距離が短いため、宇宙から観測するのは難しいですが、SWOTがこの難題を解決してくれることを期待しています」と語りました。

新たな交差点に立つ海洋研究の旅

海底地形の詳細な把握は、未来の環境問題解決や新たな科学的発見に向けての第一歩です。SWOTによる解析が進む中、私たちが陸上だけでなく、未知の海底世界にも目を向ける時代が到来しています。この研究がどのような新発見をもたらすのか、今後の進展に目が離せません。