健康

COVID-19感染者への新型コロナウイルス接種は心血管合併症リスクを減らす:日経メディカル

2025-04-08

著者: 海斗

アメリカ・バンダービルト大学の医学スタッフであるエミリー・ペイイン・リン氏は、「COVID-19 and Cancer Consortium」のデータを用いて、アメリカ、カナダ、メキシコで新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染した癌患者に対し、SARS-CoV-2ワクチン接種が感染後の心血管合併症を予防する効果があるかどうかを調査しました。2回接種を完了した患者は、非接種者よりも合併症リスクが低かったとの報告があります。これは2025年3月6日の『Lancet Regional Health Americas』電子版に掲載されました。

癌患者は感染症に対して脆弱であり、SARS-CoV-2の感染率が高いです。ワクチン接種は、癌患者においても感染リスクを減少させることが示されていますが、実際の合併症に対する影響は不明でした。この研究は、ワクチン接種後の心血管健康の観点から、何らかのポジティブな影響があるかを明らかにすることを目的としました。

研究者たちは、得られたデータを基に、今後の研究においてワクチン接種が癌患者に対して持つ意味を探求し、さらなる健康管理の強化を目指しています。この研究結果は、今後の公衆衛生政策においても重要な指針となるでしょう。ここ数年、雲行きが怪しいエビデンスが示す中、私たちは新型コロナウイルス感染症の影響を軽減するための新たな手立てを見出す必要があるのかもしれません。