健康

歯の本数が減少する世代の影響 弘前大学が新知見を報告

2025-08-21

著者: 愛子

歯の本数が世代に及ぼす影響

弘前大学の研究チームが、8912人を対象に歯の本数と歯周病の関連を分析した結果、意外な事実が明らかになった。特に、35〜69歳の健康な男女にフォーカスし、歯の本数と食生活における摂取傾向について詳細に調査した。この研究成果は、今月19日の『Journal of Oral Rehabilitation』に報告された。

高齢者の食生活と歯の健康

この調査では、高齢者の中での歯の本数の減少が食生活にどう影響しているかが注目された。過去の研究では、高齢者に多い歯周病や糖尿病が影響していたが、今回の研究では、歯の本数が少ない人は特定の食事パターン—例えば、フィッシュや野菜類、n-3系脂肪酸、ビタミンDの摂取が少ないことが明らかになった。

男性と女性での違い

特に男性において、歯の本数が少ないことが健康的な魚介類の摂取を減少させ、逆に女性ではその傾向が顕著に現れなかった。また、女性は歯の数が多いほど、食におけるパン類の摂取が多くなる傾向が見受けられた。これは、性別による食文化や習慣の違いを反映しているとも考えられている。

食事の選択肢に変化の兆し

研究チームの分析によると、22本未満の歯を持つ人は、生活習慣病を抱えるリスクが高く、栄養状態の悪化が懸念される。このため、特に40代から50代の男性において、歯の本数を保持することが、健康的な生活を送るために重要であるとの結論に至った。

新たな生活習慣の提案

研究者たちは、80歳になった際に20本以上の歯を保つことが日常生活において大きな支障をきたさないとし、「8020(80歳で20本の歯)」が老後の生活に良い影響を与える可能性を指摘している。