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ベトナム、今世紀初の「二人っ子政策」禁止! 出生率低下に警鐘

2025-06-04

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出生率低下がもたらす影響

2023年6月4日、AFP通信によると、ベトナム政府は出生率の低下に対処するため、長年続いた「二人っ子政策」を禁止しました。この方針変更は、出生率の逆転現象が進んでいることを受けたものです。

「二人っ子政策」とは?

ベトナムは1988年から、夫婦が持つ子供の数を3人以上に制限することを禁じてきました。しかし、今後はこの政策が撤廃され、出産の自由が保証されることになります。

出生率の推移

ベトナムの出生率は、2021年の2.11から2022年には2.01、2023年には1.96と、年々低下しています。昨年は1.91にまで落ち込み、人口維持には必須な2.1を下回る今の状況は国内の懸念を呼んでいます。

経済発展との相関

この出生率の低下は、生活費の高騰や経済の変化などが影響しています。特に大都市圏では、生活費が急上昇し、子育ての経済的負担が増加しています。

現状への対策は?

22歳の企業社員、トラン・ミン・フォンさんは、AFPに対して「子供を持つことはもはや容易ではない」と語りました。この警告は、政府の施策を受けても、依然として弱い影響を及ぼす可能性があることを示唆しています。

女性の役割と社会の変化

「女性には結婚して子供を持つべきだという社会的規範がありますが、それに伴う経済的な負担は増すばかりです」と彼女は続けました。将来的には、出産を重視しない家庭の選択肢が広がる可能性があります。

ベトナムが直面するこの現状は、今後の経済や社会構造に大きな影響を与える可能性があるため、注意が必要です。