米国のオースティン国防長官は13日、記者団に対し、北朝鮮部隊がロシアに派遣されるという報告について「ロシアに北朝鮮軍がいるという証拠がある」と明言した。米政府はこれまで独自の分析が必要だとしていたが、初めて公式に派遣に関する見解を示した。

オースティン氏は「北朝鮮軍が具体的に何をしているのかはまだわからない。我々には解明する必要がある」と述べ、動きを注視する考えを強調した。さらに「意図がロシアの代役として戦争に参加することであれば、非常に深刻な問題になる」と警告した。

英国のジョンソン・リー国防相も12日の英下院で、北朝鮮がロシアに数百人規模の戦闘部隊を派遣し始めた可能性が高いと指摘。北朝鮮の軍事協力が進んでいるとし、北大西洋条約機構（NATO）などが警戒を強める必要があると強調した。

ウクライナ国防省の情報機関「情報総局」によれば、北朝鮮はすでにウクライナでの軍事作戦に参加しているとされ、ロシアの支援を受けている状況にある。北朝鮮軍の派遣が彼らの戦略にどう影響を及ぼすのか、そしてその背景には何があるのか、引き続き注目が集まっている。

また、アナリストは、北朝鮮がロシアに派遣した部隊の活動が、今後の地域的な緊張の高まりを引き起こす可能性があることを指摘。東アジア地域での影響が広がるとともに、米国、韓国、日本などの同盟国がどのような対応をするのかが重要な焦点となるだろう。