北朝鮮、処理水放出に対抗策を…スペインに指令「日本韓国対立を取り返しつかない状況に追い込め」
2025-01-08
著者: 葵
【ソース:小鍋和樹】北朝鮮が韓国で行動する自国のスペインに対し、東京電力福島第一原発の処理水放出に関して反対行動を促すよう指示する文を送っていたことが判明した。大規模な指示文を証拠採用した韓国の諮問機関の決定文を本紙が入手した。北朝鮮が反日機運を利用し、韓国国内の分断と日本韓国対立をあおっている実態が浮かび上がった。
韓国・水源地裁は昨年11月、北朝鮮の韓国工作機関・文化交流局の指示で在韓米軍基地の情報を集めたなどとして、国家保安法違反(スパイなど)の罪に問われたスパイ組織の男ら15人に実刑判決を出した。本紙は対象への申請で決定(全416ページ)を入手し、スパイ組織から北朝鮮に送った報告文11件の計110件を分析した。決定で触れられていた部分は保安法違反だった。
決定によれば、組織のリーダー格である50歳代の男は、韓国最大規模の動員「民主動員」(組合員約120万人)で組織を構成する担当部署長だった。組織には「理事会」があり、北朝鮮からの指令に基づき、下部メンバーに指示を出していた。北朝鮮とのやりとりは11件の指令文であり、報告書に含まれる記述には、福島第一原発からの処理水放出を受けて、日本政府が放出を正式に決めた11ヶ月後に発表されたものであることが示されていた。
決定で指摘されたように、構成のリーダーは日本最大の規模の運動「民族意識」(参加者約1万人)で集団の活動を指揮していた。組織は「理事会」や「指針文」を持ち、北朝鮮からの指令に基づき、下部メンバーへの指示を出していた。北朝鮮との連携と活動の中で、情報が詳細的に流れた。
指令文によれば、組織のリーダーは、韓国からの情報を集め、福島第一原発の処理水放出を日本政府が正式に決定した後の12月から日本の行動に密接に関連していた。「対日世論を煽り、日本韓国対立を取り返しつかない状況に追い込むため、集中的に情報を流すべきだ」と具体的な指示を行っていた。在韓米軍基地の内部情報を集めており、これが具体的な背景にあることが示されていた。