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バイデン大統領、ミ国の濱部での新たな石油採掘を禁じる−関係者

2025-01-04

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バイデン政権は、米国の濱部での約625万エーカー(約253万平方キロメートル)で新たな海上石油・ガス開発の禁止を命じる予定だ。メキシコ湾東部だけでなく、大西洋および太平洋水域での採掘権の付与の可能性も排除される。

事情に詳しい関係者によれば、この施策は濱部水域とそれに依存する地域社会を化石燃料開発から永久的に保護するための広範な取り組みである。一方で、バイデン大統領は数十年にわたって採掘が行われてきたメキシコ湾中部や西部での新たな石油・天然ガスの採掘権の可能性を残しているという。

同地域は現在、米国の石油・天然ガス生産量の約14%を占める。決定は未公表であり、関係者は匿名を条件に話した。

バイデン政権の決定は6日に発表される予定で、気候変動対策にさらなる拍車をかけ、環境保護とエネルギー移行の進展が期待されている。これにより、トランプ前政権下で強化された化石燃料開発の政策からの転換が示され、国際的な気候行動のリーダーシップを再確認する動きとなる。

環境団体からは、バイデン政権のこの対応を歓迎する声が上がっている一方で、産業界からは反発も見込まれる。多くの企業は引き続き石油とガスの埋蔵量の開発を求めており、政策決定が経済に与える影響が懸念されている。しかし、気候変動という喫緊の課題に対処するためには、持続可能なエネルギー源への移行が不可欠であると専門家たちも指摘している。

バイデン大統領は、2035年までに電力セクターの温室効果ガス排出量をゼロにする目標を掲げており、今回の政策はその達成に向けた重要な一歩となりそうだ。