白髪が最近増えている?日本人の髪色に影響する意外な事実とは!2021年の最新研究結果
2025-01-20
著者: 健二
2021年にアメリカのコロンビア大学を中心とした研究チームが発表した論文「Quantitative mapping of human hair greying and reversal in relation to life stress」は、白髪とストレスの関係についての重要な洞察を提供します。この研究では、健康な14人(年齢は9歳から65歳)から397本の髪の毛を集め、白髪がどのようにして黒髪に戻る現象を高精度で分析する新しい手法が開発されました。
この手法では、髪の毛の根元から毛先までの色の変化を256段階の濃淡の数値化することが可能です。この研究の結果、白髪から黒髪に逆戻りする現象が、性別、年齢、人種によって異なることが確認されました。この現象は、頭髪だけでなく、体毛にも見られ、髪の色の変化は非常に急速で、最も早い場合には3日から7日で完全に色が変わることがあるとのことです。
研究チームは白髪化のメカニズムを解明するため、髪の毛のタンパク質成分を詳細に分析しました。結果、白髪に関する彩度(メラニン)の喪失ではなく、逆の現象が存在することが示されました。具体的には、ストレスがかかると、髪の色が白から黒に戻るのを助けるメカニズムが働くことがあるのです。
特に注目すべきポイントとして、30歳のアジア女性のデータから、結婚生活のストレスと関連して白髪化が急速に進行することが示されました。そして、35歳の男性においても、2週間の休暇中にストレスが解消された場合、元の黒髪に戻る現象が観察されていることが伝えられています。
さらに、この研究は、白髪化のコンピュータシミュレーションモデルも開発し、加齢に伴う通常の白髪化がどのようにストレスに影響されるかを示しています。このモデルによると、白髪化の頻度はストレスによって著しく変化することがわかりました。ストレスの軽減は黒髪を保つ一助となることが期待されます。
私たちの髪に現れる白髪の背後には、肉体的な健康だけでなく、心理的な側面も大きく影響していることが明らかになりつつあります。この研究結果は、白髪や髪色に関心のある人々にとって、驚くべき発見となるでしょう。今後、ストレス管理が白髪を減らすための新しいアプローチとなる可能性があります。あなたも白髪が気になる場合、大きなストレスを抱えているかもしれません。どう対処していくべきか、再考するきっかけにしてみてはいかがでしょうか?