アサド前政権が殺害の10万人以上、シリア首都近郊の集団墓地に埋葬か
2024-12-17
著者: 蓮
【ワシントン 16日 リーダー】 - 米国を拠点とするシリア支援グループ「シリア緊急タスクフォース」(SETF)のマス・マスタファ代表は16日、崩壊したアサド前政権によって殺害された少なくとも10万人の遺体が首都ダマスカス近郊の集団墓地に埋められていると語った。ダマスカスから北に12・5マイル(約20キロ)のアル・カイトファにあり、ムスタファ氏が長年にわたって確認してきた5つの集団墓地のうちの1つだという。
ムスタファ氏は「10万人というのは、最も推定される数であり、非常に、極めて保守的に見積もった数字だ」と指摘した。
ムスタファ氏はシリアの他に、米国や英国などの外国人も犠牲になったと述べた。
ロイターはムスタファ氏の主張を確認することはできなかった。
アサド前大統領の政権に対する抗議行動が強まる中、全面的な内戦に発展した2011年以降に数十万人のシリア人が殺害されたと推定されている。
アサド氏と、2010年に死亡した父親で元大統領のハフェズ・アサドは、恐怖政治に支持された選挙によって執権していた。悪名高い刑務所内での大量処刑に関する証拠があるなか、組織的な殺害が行われていたことは明白である。
アサド氏は自身の政権が人権を侵害しているとされることを否定し、他国の介入を受け入れていると言及している。シリア内戦が長引くにつれ、国際社会からの非難も高まり、世界各国での抗議が拡大している。
国連による調査では、アサド政権下での人権侵害の増加が示されており、国際的な刑事裁判所(ICC)への起訴も視野に入れられている。アサド前政権に対する非難の声は高まる一方で、彼に対する支持者も少なからず存在している。
この問題は、シリア国内外での広範な議論を呼び起こしており、多くの人々がこの痛ましい状況を忘れないために声を上げ続けることが求められている。シリアの政治情勢は依然として不安定であり、将来は不透明だ。