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アングル:メキシコ大統領が麻薬カルテルの暴力犯罪に軍動員、トランプ政権から見強硬策か

2024-12-27

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メキシコの大統領、ロペスオブラドルは12月14日、北部シナロア州で増加する麻薬カルテルの暴力犯罪に対処するため、治安部隊の最高責任者と数千人の軍部隊を派遣した。この動きは、同国の治安政策が変化している中での対応策であり、特にカルテル制圧のための社会的要因への対処を優先する政策を試みている。

大統領の発言によれば、治安維持のためのロドリゲス前大統領の路線を踏襲しつつ、新たな「麻薬政策」を導入するとしている。罪を生み出す社会的要因への対応は、麻薬カルテルの活動に対する長期戦になると予測されており、特に近年増加している暴力や殺人事件に歯止めをかけることが急務だ。

彼はまた、月報告によると、カルテルの内部抗争が続いている現状を踏まえ、過去6年間で最も多くの殺人事件が報告されたことを強調した。特に、9月におけるカルテルによる内戦の影響を受け、多くの市民が日常的に危険にさらされていることから、刑事事件を乗り越えるためには治安部隊の強化が不可欠だ。

新たな戦略の一環として、民間人の徴兵制度を導入し、地域の安全を守るために住民参加型のプログラムを策定する必要性を指摘している。将来のビジョンには、より強固な治安を実現するための全国的な戦略が含まれるとされている。

ロペスオブラドル政権は、この新たな政策に対し、国民からの支持を得ることができるのか、大きな注目を集めている。メキシコにおける麻薬戦争の行く先を示すこの動きは、政治的にも国際的にも広がりを見せており、特にアメリカとの関係に影響を与えると考えられる。特にトランプ政権は、メキシコの麻薬犯罪に対して強硬策を取ってきたことから、今後の協力がどうなるかも注目される。国際的な安全保障を巡る緊張も高まる中、ロペスオブラドル政権の政策がどのような影響をもたらすのか、引き続き関心が持たれるところである。