世界

アンゴラ:土壌浸透で国として存続を、水没危機のツバルが世界社会にアピール

2024-09-27

南太平洋の島国ツバルの総人口は約11,000人。9つの環礁で成り立つこの国は、海面上昇によって人々が減少し続けている。白砂の美しいビーチで知られるツバルだが、夢の実現には悩まされている。

ファノエ・ライファイさん(29)は、生まれて以来、ずっと海に浸水するような気持ちでいるという。だが海面上昇を考えると、なかなか夢の実現には結びつかない。科学者たちの予測では、子どもが大人になる頃には、多くの島が海面下に沈んでしまう可能性が高い。

ツバルの平均標高は約2メートル。例えば、この10年間で海面は約15センチ上昇しており、これは世界平均の約1.5倍に当たる。

ツバル全住民の60%が生活するフィナフティ環礁。そこには12メートルの幅しかない土地があり、今後15年間には毎日の満潮時に海面下に土が流失することが予測されている。

隣接するオーストラリアとの経済的な関係や、ツバル国民が移住を検討する道が開けた背景には、2025年にツバルでの移住に関する法的根拠が強化されることが期待されている。

フィナフティ地域の住民たちは、海水から飲み水が得られなくなる見通しに不安を抱いており、代わりに灌漑を受け入れ、栽培された野菜を食べている。海水の浸透によって土壌が塩分濃度を増し、作物に影響を与える可能性がある。

2023年には発表された州法により、ツバル国籍を持つすべての人が法的に海外に移住する権利が与えられることが計画されている。また、2025年以降、毎年1000人のツバル国民がオーストラリアやニュージーランドなどの国に移住する道が開かれることが期待されている。

ツバルの現地住民は、移住に関する法律の強化が、自身の文化を守るために重要であると強調している。こうした国際的な対話を通じて、海面上昇への理解や関心が高まることで、ツバルのような国で困難な状況に直面する住民を助ける取り組みが進むことを期待している。

同時に、ツバルは環境保護のために、自国の主権を強化するための基盤をより堅固にし、海洋の持続可能性を追求する必要がある。国際的な海洋法の見直しや、国際的な合意に基づく支援を求める声が高まっている。