AGIに最も近いAI「o3」が登場 – ミルOpenAI、ついに「mini」も2025年1月末に公開
2024-12-20
著者: 蒼太
米OpenAIは12月20日(現地時間)、新たなAIモデル「o3」を発表しました。同日間に行われた宣言イベント「12 Days of OpenAI」の最終日に、この新モデルが披露されました。既存の「o1」よりも高い性能を誇り、人間の知能に近づく可能性を秘めたAGI(汎用人工知能)の基盤として位置づけられています。
o3は、高度な推論が可能な「o」シリーズの最新AIモデルであり、o1の次世代モデルに当たります。この他にも、小型モデルの「o3-mini」も開発されており、o3よりも思考時間が短く、コスト効率の面でも優れています。
「o2」があまり評価されなかった理由として、通信業者Telefonicaが英国やドイツ向けに開発した「O2」の影響を受けたためであると、OpenAIのサム・アルトマンCEOは説明しています。
性能に関しては、推論や数理、コーディングなどの分野でトップクラスの専門家を集めた高スコアを記録。さらに、海外のAI研究者たちが設立したNPO「ARC Prize」が提案するAGIの評価基準「ARC-AGI」では、最高で87.5%(~75.7%)のスコアを記録したことが知られています。
なお、同日の時点でo3の一般公開は行われておらず、アルトマンCEOはモデル性能が急速に向上しているため、安全性に関して慎重にテストを行う必要があると述べています。そのため、ユーザーからのフィードバックやテスト結果を慎重に受け止めながら、2025年1月末にはo3-miniから一般提供を開始する予定です。また、OpenAIでは、安全性を高めるために研究者との連携を強化し、より安全なAIの開発を進めていく方針です。
この新しいAI技術の進化は、未来にどのような影響を与えるのか、注目が集まっています。オープンAIの新モデルにより、私たちの生活やビジネスの変革が期待される中、国内外からの関心が急増しています。