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5キロで4千円超えた米価、供給不足でも先は見えず…業者「今まで安すぎた」

2025-04-08

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米の価格高騰が飯塚市内でも続いており、消費者や小売業者を悩ませている。これは特にコシヒカリ(5キロ・グラム)の価格が5200円前後に推移しており、全国各地で品質が落ちた昨年の「令和の米騒動」以降、急上昇しているためです。3月には政府備蓄米が放出されたが、価格への影響は不透明な状態が続いています。

「売り値は昨年の倍以上。お客様には申し訳ないが、値段は下がらない」と語る飯塚市のスーパー「マルフク」の社長は言います。

マルフク中洋本店では、今月14日、秋田県産「きらら397」を5200円で販売。この価格は1年前の2100円を下回っている。入荷量も少なく、社長は「元々738商品を供給していたが、今はこの1商品。これでは特売もできない」といいます。

同市南区のーマルフクの主婦(41)は小中高の子どもが3人いる家族で、年々米代を家計が圧迫されつつあると話します。「いつになったら米の価格が安くなるのか」と不満を漏らす。

高騰は飲食店にも影響を及ぼす。筑後市の中華料理店「二代目 美味」では、総重量18キロのデカ盛りグルメが好評だが、食材の価格アップで「高級感のある食材に替えていく」と語る。特に高騰しているのが豚肉で、昨年11月に定食や単品のメニューの価格が470〜1100円上昇。浮いた分は製品のコストに響いています。

2023年には、米の需要増加に向けて、政府が16回で1200万トンの備蓄米を放出す予定としていますが、現状では供給不足は続く見込み。関係者は「今後も価格が続く可能性がある」と警鐘を鳴らしています。加えて、輸入米に依存している状態が続いているため、輸送問題や国際市場の影響が懸念されています。

業界関係者の間では、今後の移行カードとして新たな米品種の研究開発が求められています。「価格が下がるというのは期待できない。新しい米の品質向上と、適正価格維持のための努力が必要だ」と専門家は語ります。