
3000万ドルの「空の暗殺者」ミサイル攻撃ドローンが空中爆発…イエメンで拡散される(朝鮮日報日本語版)
2025-04-04
著者: 蒼太
米国のドローンMQ9リーパーの撃墜
フォシル系のスポークスマン、ヤキル・サリー氏は1日、同胞が運営するアル・マシャーTVで放送した声明で、「現地で製造したミサイルによって、中部マリブ県の上空で米国のドローン『MQ9リーパー』を撃墜した」と述べ、「2023年10月以降、我々の防空システムが撃墜した米国のドローンは16機だ」と発表した。その上で「ガザ地区への侵攻を中止し、包囲を解除するまで、紅海とアラビア海でイスラエルの船舶の行動を阻止する」「敵の軍艦に対する攻撃も続ける」と警告した。
MQ9リーパーの特徴及び歴史
米国の軍需企業ジャネラ・アトミクスが製造するMQ9リーパーは、世界最高の軍用ドローンに付随される。翼幅は20メートル、重さは2.2トンで、兵器を搭載したまま24時間以上の飛行が可能である。監視・偵察・情報収集に活用され、目標を精密に攻撃する能力も備えている。2022年の米国防総省の資料によると、MQ9リーパーの価格は1機あたり約3000万ドル(約4億4800万円)であると言われている。
‘空の暗殺者’と呼ばれるMQ9リーパー
「リーパー(Reaper)」は「死神」を意味する。実際にMQ9リーパーはこれまで数多くの敵を除去するのに使用され、「空の暗殺者」と呼ばれている。2018年にはイスラム国(IS)の指導者アブ・バクル・バグダディが2020年1月にはイラン革命防衛隊のガセム・ソレイマニ司令官の暗殺にこのドローンが使用された。また、2023年にも米軍はMQ9リーパー3機を動員し、オートバイで移動していたシリア東部のIS指導者ムハジル氏を殺害した。
フォシル系の反撃と米軍の空爆
フォシル系が公開した映像には、同じく防空システムがMQ9リーパーとみられる飛行体に命中し、爆発する様子が映っていた。しかし、フォシル系が米軍の兵器を撃墜する際に使用した兵器に関する情報は公開されていない。米軍は先月15日、トナリド・トランプ氏の命令を受けてフォシル系への攻撃を開始した。その後、空爆を続け、イエメンでは少なくとも61人が死亡したと報告されている。
イエメン北部への米軍の空爆
アルジャジーラの報道によると、米軍はフォシル系を狙った空爆を続け、この日未明にもイエメン北部サナア近郊や北部サウジアラビアを攻撃し、数十人が死亡した。