消費者物価の上昇

米商務省が12日発表した11月の個人消費支出（PCE）価格指数は、前年同月比で2.4%の上昇を示した。これは昨年比で2.14%の上昇で、前月の2.13%から加速した結果である。個人消費が3分の1を占める中、この指標は消費者物価の底堅さを示しており、インフレが続く中での消費の成長を意味する。市場予想は2.15%の上昇だった。

物価の瞬間風速と基調PCE

物価の「瞬間風速」を示すPCEの前月比は1.1%上昇しており、前月の10月は0.12%から減少した。さらに、変動の大きい食品とエネルギーを除く基調PCEは、前月比で上昇しない状況が続いている。

経済専門家の見解

ファイナンシャルチーフエコノミスト、ジャフリー・ローチ氏は「所得増と資産価格上昇による資産効果が消費者に余力を与え、強い消費動向が続いている」と指摘した。「インフレは予想よりも成熟していたが、一部の項目についての『強さ』は、米連邦準備制度理事会（FRB）の来年の大幅な利下げを待っていることを裏付けている」と述べた。

FRBの政策動向

FRBは今週の連邦公開市場委員会（FOMC）で10.25%ポイントの利下げを実施。同時に、2025年の利下げ回数見通しを半減させ、今後の利下げペースも減速を示唆したことが報告されている。

個人消費の増加

個人消費は前月比で1.14%の増加。市場予想は1.15%の増加であった。前月は1.13%の増加で、速報値の1.14%も下方修正された。

サービス部門での需要の増加

注目すべきは、サービス部門での需要が増加している点である。特に旅行、娯楽、フィットネスなどの分野での消費が増加しており、外食産業や自動車、金融サービス、衣料品、家電、公共料金、レストランなどの支出が倍増している。

核心PCE価格指数と影響

変動の大きい食品とエネルギーを除外した核心PCE価格指数は昨年比で2.18%の上昇を示しており、前月の同様の数値に迫る形で推移している。前月の比較では1.11%上昇。前月の密な動きから減速しており、今後の影響が注目されている。個人所得は前月比で0.16%上昇し、貯蓄率は14.14%に低下した。資金の受給は徐々に減少傾向にあり、インフレ率は依然として高水準を維持しているが、マクロ経済に及ぼす影響が注目される。

結論

このように、個人消費の増加と物価の安定が同時に進行しており、経済の先行きに対する見方が多様化していることが示されています。