健康

10万人の研究データが示す、健康で長生きする食事の摂り方とは?

2025-04-09

著者: 裕美

健康長寿を目指すなら、この食事がベスト!

高齢になっても健康を維持するためには、中年期にどのような食生活を送るべきか、10万7500人を超える男女を対象にした30年間にわたる追跡研究から得られた驚きの結果が発表されました。アメリカの代替健康食指標(Alternative Healthy Eating Index; AHEI)が、「健康的な食事」の重要性を明確に示しています。

ハーバード大学の公衆衛生学の専門家であるマルタ・グアッシュ-フェレ氏によると、この研究は「Nature Medicine」に3月24日に発表されました。研究の中で、AHEIは過去の健康食指標(Healthy Eating Index; HEI)の代替として、特定の疾患や寿命に関する影響を詳しく調査しています。

AHEIは、果物や野菜、全粒穀物、ナッツ類、健康的な脂肪などの摂取を重視しており、赤肉や加工食品、糖分の多い飲料の摂取を抑えることが推奨されています。これにより、特に慢性疾患のリスクを低下させることが期待されています。

研究では、医療従事者を対象にした2つの長期調査(看護師健康調査と健康専門家追跡調査)が行われました。対象者は10万7500人に上り、食事に関するデータを詳細に分析しました。その結果、AHEIのスコアが高い人々は、低い人々と比べて健康的に長生きする可能性が高いことが分かりました。特に、AHEIのスコアが1ポイント上がるごとに、全体的な健康が向上し、慢性疾患のリスクが有意に低下することが確認されています。

30年間の追跡期間で、参加者のうち9,771人(9.3%)が健康的な生活を送っていたことが知られています。分析によると、AHEIスコアが高かった人は、健康な年数を延ばす機会が顕著に高かったことが示されています。具体的には、AHEIのスコアを持つグループの方が、80歳を超えてからも元気に過ごす可能性が高いことが特徴として挙げられています。

今後は、この研究の成果をもとに、より具体的で個人に合った食事指導が求められるでしょう。食事が「健康的な生活の質(QOL)」にどのように影響するのか、さらなる探求が期待されています。健康で長生きしたい方は、ぜひこの研究結果を日常生活に取り入れてみてください。